採用担当であれば一度は聞いたことがある「ペルソナ」。
具体的にペルソナって何を決めたら良いの?そもそもペルソナって何?
そのようなことを思っている人も多いのではないでしょうか?
この記事では採用におけるペルソナについて、徹底解説していきます!
ペルソナ定義で採用効率を上げる!要件の決め方から必要性についてまで徹底解説します!
1. そもそもペルソナとは?
ペルソナとは、本来、製品開発やマーケティング戦略におけるターゲットの架空のイメージ像のことを指します。
この架空の人物像は、施策のターゲットを表すものとして定義され、行動パターン、希望、思考性、経済力など詳細に設計されます。
採用におけるペルソナとは、採用したいポジションについて、要件にあった架空の人物像を作成することです。
つまり、
・要件 → 必須スキルや歓迎スキルなど
・ペルソナ → 要件に合う人って具体的にどんな人?何歳で、どんな経験をしてきた人?
というイメージで、要件をより具体的な人物像まで落とし込んだものがペルソナです!
2. なぜペルソナが採用に必要なのか
2.1 採用におけるペルソナの役割
採用においてペルソナを定義しておくことは、以下の表のようなメリットがあります。
メリット | 説明 | 具体的な効果例 |
---|---|---|
ターゲットの明確化 | ペルソナを定義することで、企業が求める理想の候補者像が明確になり、ミスマッチを防ぐことができます。 | 適切な応募者のみを対象とするための求人戦略の立案が可能となり、無駄なリソースの投下を防ぎます。 |
求人の質の向上 | ペルソナに基づいて作成された求人内容は、ターゲットとする候補者に適切に与えたいメッセージを伝えることができます。 | 応募率と採用率の向上が期待できます。具体的には応募者数が平均30%以上増加するケースが報告されています。 |
採用プロセスの効率化 | 不適合な候補者の選別が容易になり、面接や選考の過程での時間やコストの削減が可能になる。 | 採用にかかる時間を20%縮減し、コストを25%削減した例が多数存在します。 |
ペルソナに基づいて採用を行うことで、欲しい人物に出会うことができる採用戦略を立てることができるようになります。
2.1 効率的な採用のためのペルソナの活用方法
- データ分析を通じたペルソナの作成
- 戦略的な求人広告の展開
- 採用後のパフォーマンス追跡を含む定期的な見直し
3. 採用ペルソナの作成ステップ
3.1 現状分析とターゲットの特定
まずは、自社の採用ニーズと市場の状況を詳細に調査します。
これには、ターゲットとなる候補者の統計情報、求職者の最新トレンド、競合他社の採用戦略や求人広告の分析が含まれます。
欲しいターゲットが市場にどれくらいいるのか、競争率はどこか、協業となる企業はどこか、などなど、業界の動向を理解することが重要です。
データソースの例
- 就職活動サイトのデータ
- 業界報告書
- 社内の退職者分析
- 社会メディアとプロフェッショナルネットワーク
- 雇用統計
3.2 ペルソナの詳細な属性の設定
情報が集まったら、ターゲットの人物像を具体化します。
年齢、性別、居住地、教育歴、職歴、技術スキル、人間性、価値観、キャリアビジョンなど多面的に分析し、詳細なペルソナを作成します。
一つだけではなく、複数のペルソナを定義することで、より細かく採用戦略を立案することができます。
ペルソナ属性のカテゴリー
カテゴリー | 詳細 |
---|---|
基本情報 | 年齢、性別、居住地、家族背景 |
教育・職歴 | 最終学歴、専門知識、業界での経験年数 |
技能と資格 | 言語能力、ITスキル、専門資格 |
心理的特性 | リーダーシップ、チームプレイ、ストレス耐性 |
キャリアプラン | 短期・長期のキャリア目標、職業的志向 |
なかなか決めづらい時は、社内にターゲットに近しい人がいないか探してみましょう。
「〇〇さんみたいな人が欲しい」というのが共通認識があると、社内メンバー間でも欲しい人物像の認識のズレが減りやます。
3.3 ペルソナごとの要件の具体化
具体的なペルソナをもとに、ニーズに合わせた採用要件を明確化します。
求めるスキル、必要経験、望ましい性格特性など、役割に最適な候補者像を詳細に定義し、適切な評価基準を決めていきます。
要件定義のプロセス
- ペルソナに必要なスキルと資格の特定
- 求職者が持つべき経験と実績のリスト化
- 組織文化に適合する人物特性の明確化
- 募集職種に必要な専門知識の詳細分析
募集段階では、まだそこまで細かく欲しい人物像が固まっていないということも多くあります。
その場合は、まずは決まっている範囲で募集を出してみて、応募状況を鑑みたり、面接をする中で、具体的な像を徐々に決めていきます。
もちろん、最初にしっかりペルソナを決めたが、面接をする中で変更になることも多くあります。
それは間違いではもちろんありません。
むしろ、最初にペルソナが決まっているからこそ、社内の認識の変化などを的確に認知することができるのです。
4. 企業がペルソナを見直す必要がある?
4.1 市場や業界の変動に応じたペルソナの調整
採用市場のトレンドや、業界の変化は予測不能な要素が多いです。
ビジネス環境の変動に素早く対応するために、企業は定期的にペルソナを見直し、適応していく必要があります。
現在、デジタル技術の進展により新たな職種が生まれ、業界全体が大きく変貌しています。
事業の持続可能性を保つためにも、人材業界のトレンドに敏感に反応することが求められます。
経済産業省が出している「未来人材ビジョン」は、人材業界における未来について、面白いデータや見解が記載されていますので、ぜひ見てみてください。
5. まとめ
今回は、採用におけるペルソナの役割から実際の作成方法までを解説しました。
ペルソナを明確にすることで、求人広告のターゲットを精密に絞り込み、より欲しい人物を引き寄せることが可能となります。
最適な採用プロセスの設計には、ペルソナの活用が鍵となるため、ぜひ採用戦略を立てる際の参考にしてみてください!